So-net無料ブログ作成

violin meets cembalo [コンサートの記憶]

日下紗矢子violin meets 鈴木優人cembalo
                ~浦安音楽ホール

(プログラム)                    ☆=ヴァイオリン・ソロ
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006 ☆
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン・ソナタ イ長調RV29「ビゼンデル氏のために」
タルティーニ:コレッリの主題による変奏曲より抜粋 ☆

シュメルツァー:1つの弦楽器のためのソナタ集より 第4曲 ニ長調
ビゼンデル:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調 ☆
J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ 第6番 ト長調BWV1019

(アンコール)
マッティス:ヴァイオリンのためのアリア集 第4集 アリア ハ長調より
      「古めかしいサラヴァンダに乗せたさまざまな逸脱、またはチャコーナ」



'18March浦安vl.2.jpg





モダンヴァイオリンが奏でる 
オール バロック プログラム。

古楽奏法を生かした演奏は 
饒舌で とても生き生きとしていて
爽やかな風が吹き抜けるよう!

確かな演奏技術が繰り出す
魅力的な歌いまわしは
聴く者を惹きつけてやまない。。




日下紗矢子さん、超絶技巧(と美貌)で有名な方だったのですね。
(演奏家でオンナノコは殆ど知らない私w

しかも、バロック音楽だけで攻めるプログラムで勝負!というところ
なかなかのツワモノではないですか。
オール・バロック・プログラムについて、アンコールの前に
「私にとって挑戦でした」とおっしゃっていましたが、
「鈴木さんのサポートに助けられました」
そうですかー!
近い将来、ガット弦になりそうですね~♫

最近の私はバロックといえば古楽器での演奏に親しんでいるので
モダン楽器で、これだけバロックを表現できるのは
本当に凄い!と思ったのでした。





ところで、ヨハン・ゲオルク・ビゼンデルという作曲家を私は初めて知りましたが
バッハの2才年下で、バッハやテレマンと交友があり
ザクセン・ドレスデンの宮廷管弦楽団のヴァイオリニストとして
イタリアやフランスへ演奏旅行もしたそうです。(プログラム・ノートより)
イタリアではヴィヴァルディとも交流したのだとか。

ドイツを出たことがないバッハなのに
イタリアの音楽に影響を受けたと聞いたことがあります。
それは、イタリア帰りの音楽家によってもたらされたと。
その音楽家がビゼンデルだったのですね!


インターネットはもちろん、録音技術がなかった時代に
音楽家たちがお互いに影響しあっていたことを思うと
この日のプログラムは
当時の音楽シーンの再現のようで
とても意義深いですね(拍手♫♪♬







'18March浦安vl..JPG



さて、今日も優人さんのチェンバロ・エビちゃんが輝いておりますね~。
心なしか2週間前よりも良く響いていたようなので
私はてっきりこのホールで待機していたために落ち着いたのかと思いましたら
別の場所でのお仕事に運ばれて行き、また戻って来たそうなのです。
エビちゃんは働き者です~(あ、優人さんもねw


この日の優人さん、
それは楽しそうに演奏していたのが印象的。

特にアンコールのチャコーナ!

おそろしくカッコイイ通奏低音に
独奏者はインスパイアされ
音楽がアンサンブルの悦びに満ちあふれる

なんて幸せなひとときだったことでしょう!








































nice!(8)  コメント(0) 

Ever Yours Sincerely       [コンサートの記憶]

錦まつりコンサート「カウンターテナーってすばらしい!」
                      ~ 錦学習館


出演:青木洋也(カウンターテナー)
   久元祐子(ピアノ)
   

(プログラム)
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 第1番プレリュード(ピアノ・ソロ)
ヘンデル:歌劇《アドメート》より 虎は怒りに燃える
     オラトリオ《ヘラクレスの選択》より あの甘い囀りを聞いて良いのだろうか
J.S.バッハ:フランス組曲第1番 BWV812より メヌエット ニ短調 (ピアノ・ソロ)
ペツォールト:メヌエット ト長調 BWV Anh.114 (ピアノ・ソロ)
シュテルツェル:あなたがそばにいれば BWV508
J.S.バッハ: カンタータ第200番 マリアの清めの祝日用カンタータ断片
         私は、その方の名を言い表す BWV200


トスティ:恋人よ、それは陽気な五月とともにやってきた  
     私の心に来てくれ
     いつまでもあなたに誠実な者より
     落ちる葉
     さようなら
武満 徹:島へ
    ○と△の歌
    ピアノのためのロマンス (ピアノ・ソロ)
    明日ハ晴レカナ、曇リカナ
    恋のかくれんぼ

(アンコール)
武満 徹:小さな空




バッハのプレリュードが
静かに静かに 奏される
旅立った人への思いを込めて・・





本来ならば礒山雅先生がお話しをするはずのレクチャー・コンサート。
それが、先生の急逝で追悼演奏会になってしまった。。

礒山先生は市民講座「楽しいクラシックの会」を30年続けてこられた。
月1回、先生のお話やCD,VTRなどの鑑賞などで音楽を学ぶ会。
そして年に1度のコンサートの開催。

この日は礒山先生の遺影に見守られて
先生が選曲されたというプログラムが演奏された。

「礒山先生が『楽しくしなくちゃいけないよ』と言っておられるような気がします。
ここからは楽しくいたしましょう」
と、プレリュードを弾き終わった久本祐子さん。
そしてカウンターテナーの青木洋也さんを
「とても不思議な、神秘的な声です」と紹介。


ヘンデルの1曲目は情熱的なのに
爽やかな風が吹き抜けるよう!

そして気品にあふれた曲は
凛としたたたずまいに魅了される。




続くピアノ・ソロはフランス組曲、
そしてバッハが家族のためにつくった音楽帳の中から。

音楽帳には歌曲も載せられていて、演奏された
「あなたがそばにいれば」もその1曲。

「あなたがそばにいれば
あなたの美しい手が私の目を閉ざしてくれるなら
死と私の平安へと 喜んで行きましょう・・」

続くカンタータの曲で マリアに祈りを捧げる。

こうべを垂れて無心に祈る姿が見えるような
あたたかな演奏。
(ほんとうに、礒山先生は何故この曲を選ばれたのだろう!!)






数年前、私は礒山先生の「バッハをピアノでどう弾くか」という講義を受けた。
先生は様々な音源を紹介して下さり、たくさんのヒントを頂いた。
ここまでのプログラムは、その続編のように思える。
音楽は深くて、どんなに勉強しても終わりがない。
いつも真摯に向き合うことの大切さを
礒山先生から教えていただいた。。




後半はトスティとタケミツ。
どちらも青木洋也さんがリサイタルで取り上げた作品たち。

そして この日は
どちらも以前の時よりも のびやかで楽しげ。

トスティの「Ever Yours Sincerely」(ずっとあなたに誠実な者より)
は、この演奏会のためにかかれた歌詞のよう。。


・・・だから私は誰にでも 
すべての人に
知らない人にも 
本当に愛する人にも書くのです

信じてください
なぜなら私はずっと
いまも
「ずっとあなたに誠実な者」なのだから・・・









'18Marカウンターテナー.jpg























nice!(11)  コメント(0) 

Goldberg Variationen      [コンサートの記憶]

鈴木優人×チェンバロ×ゴルトベルク変奏曲
               ~浦安音楽ホール コンサートホール

(プログラム)
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988

(アンコール)
J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番ト長調BWV1019より Ⅲ Allegro



まぶしい陽ざしのような煌めき
暗い森のざわめきのようなモノローグ

ひとつの楽器から様々な音色が生まれる

それぞれの変奏曲は個性豊かに語り、歌い、踊る!





'18March浦安ゴルトベルク.JPG


優人さんの楽器「エビちゃん」が輝いております。
その音色も、まさに輝きに満ちていました!

ゴルトベルク変奏曲は最初のアリアの後
それに基づく30の変奏曲が続き、再びアリアで締めくくられます。

優人さんは その全てを
譜面にかかれている通りに繰り返しを入れて演奏しました。
しかも、休憩なしの一気!です。

バッハは、ゴルトベルク変奏曲のそれぞれの曲によって
チェンバロの2段鍵盤を使うか1段にするかは書いていますが
鍵盤の上下の指定はありません。

チェンバロは上と下の鍵盤で音色が違います。
また下の鍵盤を弾くと上の鍵盤が同時に動く装置(カプラ)もあるので
演奏者によって かなり違った演奏になります。

優人さんは、チェンバロの機能を最大限に駆使して
生き生きとした音楽を創り上げてゆきます。
くり返す時は必ず上下の鍵盤を逆に弾くので
速いテンポの曲は見ていて目が回りそう!
(よくも手と頭がこんがらがらないものだ、と低い次元で感心しているw)



'18March浦安ゴルトベルク2.jpg
    
             (こちらの写真はweb上からお借りしました)



ここは とても響きの良いホールでした。
優人さんは「楽器も喜んでいる」と言っていましたが
楽器と奏者が一体となって聴かせてくれた音楽!

特に緩やかな曲はチェンバロの「はじく」音に耳を奪われ
さらに短調になると平均律でない調律の美しさが際立っていました。




この前日に行われた優人さんのレクチャーで、ゴルトベルク変奏曲について
「神さまにもらった宿題にバッハが最大限の答えを出そうとした作品」
というお話しがあったそうです。

そうか、この日の演奏は
その作品に対する
優人さんからバッハへの返信。
ほんとうに、超エキサイティングな返信でしたよ!






















nice!(9)  コメント(0) 

BRUEGHEL    [絵画への旅]

ブリューゲル展(画家一族150年の系譜)
             ~東京都美術館

花びらも楽譜の音符も
細かく細かく描き込まれた小さなサイズの作品たち!

たった今、描き終えたような艶やかな絵の具の色にドキドキ・・
個人蔵が多く再び逢えないかも!
観ているうちに 時がたつのを忘れてしまう。。


'18Feb ブリューゲル展.jpg







ピーテル・ブリューゲル1世は早世だったので40点ほどしか作品を残していません。
彼と、ヤーコブ・グリンメルの共作で
「種をまく人のたとえがある風景」(ポストカードを撮影)

'18Febブリューゲル展3.JPG

聖書の教えで、どこに種を蒔くかで作物の育ち方が違ってくる、
→どんな人が信仰をしっかり受け止められるか。

そしてこの作品は、イタリア旅行で初めて山を見た感動も描きこまれています。
なにしろオランダには山がありませんから!



長男のピーテル・ブリューゲル2世は
当時めずらしかった女流画家の祖母から手ほどきを受け、画家になります。
おばあちゃんはミニアチュールが得意だったので
ピーテル・ブリューゲル2世、そして弟のヤン・ブリューゲル1世の絵もとても細かい。

長男は人気があった父の作品のコピーを量産することに、ほぼ一生を費やしました(!)


ピーテル・ブリューゲル2世の作品の「鳥罠」

'18Febブリューゲル展2.JPG

画面の右の方に鳥の罠がありますが、
スケートをしている人々も氷が割れるキケンがあることを示唆しているのだとか。

いろいろ見ているうちに
ピーテルもヤンも1世・2世もごちゃごちゃになってしまいますが(汗)
展覧会では「子」とか「孫」とか親切に表示されていて、解りやすかったです。



銅版や板に描かれた作品は、本当に保存状態が良くて美しい。

ポスターになっている↑の「机上の花瓶に入ったチューリップと薔薇」は
「花のブリューゲル」と呼ばれたヤン・ブリューゲル1世と、
その息子のヤン・ブリューゲル2世の共作です。

その2世が描いた「聴覚の寓意」は
本当に様々な楽器が登場しています!

'18Febブリューゲル展4.JPG


楽譜にはパート名のBassとかTenerとかまで書いてあったり、本当に芸が細かい。
他の作品には音符まで描かれているものもありました。



展覧会では、楽しい農民の祭りの様子も多く取り上げられていました。

そして ブリューゲル一族の、さらに次の世代まで紹介されていて
本当によくぞ集めた!と感動せずにはいられませんでした。


































nice!(9)  コメント(0) 

Early Spring Concert [コンサートの記憶]

2018 アーリースプリングコンサート
             ~東京芸術劇場コンサートホール

NAOTO(ヴァイオリン)

ゲスト 清塚信也(ピアノ)


(プログラム)
NAOTO:想
クライスラー:愛の喜び
       前奏曲とアレグロ
モリコーネ:「ニューシネマパラダイス」より
ハーライン:星に願いを
ピアソラ:リベルタンゴ

清塚信也ソロ
NAOTOソロ

NAOTO:Sanctuary
     HIRUKAZE

(アンコール)
モンティ:チャルダッシュ


     
 

'18Feb NAOTO.jpg      





遥か遠くのふるさとに想いをよせるような旋律が
柔らかく
けれど凛とした たたずまいで 奏される
繊細でしなやかなヴァイオリンの音色
独奏は金髪のNAOTOさん!


普段はノリノリのバンドで活躍しているので
ナマ音を聴ける機会がとても少ない。
だから この日は、とても貴重なコンサート!



2曲目からゲストのピアニスト、清塚信也さんが登場。
ふたりの話は漫才のようです~w
しかし、モチロン弾く時は もの凄い集中力!

ポップスがバリバリに弾ける人達がクラシックを弾くと
ドライブ感があって 本当に気持ち良い。
そして二人とも作曲もするので
ハーモニー感覚がすばらしく、曲の構成がとても立体的になる。

ピアノとヴァイオリンがお互いに引き立てあい
絶妙な駆け引きを繰り広げる。
それは、ふたりの息がピッタリ合っているから出来ること!

クラシック曲の後、
モリコーネ~ピアソラの編曲のすばらしさにビックリ!
「こんなに難しい編曲にしなくてもいいのに」
とアレンジャーにクレームをつけていたふたりですが
難なく弾きこなしてしまうのは、サスガ~。






さて、この日は
フィギュアスケートの羽生選手が
オリンピックで金メダルに輝いた記念すべき日でしたが、
ちょうど、この演奏会と同じ時間に羽生選手が演技をしていたので
ふたりは その事を何度も話題にしていましたw

そして、清塚さんのソロ。
1曲目は Jポップをメドレーにしたワクワクするような即興演奏。
次は、なんと!
ショパンのバラード第1番~♫
羽生くんのショートプログラムの曲です!
演技の振り付けのために、あちこちカットされていたためジレンマだったので
ノーカットでの演奏が聴けて良かったです~。
ああ、ショパンをこんなふうに弾けたら気持ち良いだろうなぁ♡

そして、TVドラマを見ない私が唯一見ていた「コウノドリ」の曲です。
清塚さんが音楽を担当すると知って、見始めたのですが
「生まれてきたこと、それが奇跡」と
命の大切さを描いたドラマに、すっかりハマってしまいました。
「For Tomorrow」
ドラマの中で何度も聴いた曲ですが
やはり、清塚さんのナマ演奏は格別!!!


さあ、NAOTOさんのソロは
「いつもバンドでドラムやベースと一緒にやっている曲」を
ヴァイオリン一本で演奏するというもの。
無謀なようですが、NAOTOさんのノリの良い演奏からは
ちゃーんとパーカッションが聞こえてきましたよ♫♪♫



この演奏会は、PAがなく照明もシンプル。
清塚さんは「無添加オーガニック」と名付けていましたw
ふたりのナマ音を
この抜群に響きの良いホールで聴けて、本当に幸せ。

ふたりは「のだめカンタービレ」の音楽を担当したことで知り合ったのですが
一世を風靡したこのドラマ、当時は「のだめ」のコンサートが数多く開かれ
このホールでも演奏会があったとのこと。
そんな懐かしい場所で、二人だけで演奏するのは
また特別な思いがあることでしょう。


ふたりのデュエットで
NAOTOさんの「Sanctuary」が優しく温かく奏されます。
そして最後は客席も手拍子で参加して、
にぎやかに「スタジオパーク」のテーマ曲「HIRUKAZE」。

さらにはアンコールに応えて「チャルダッシュ」!
ひゃあ
ふたりとも即興しまくり~♫
なんてカッコイイのだっ!!!






というわけで、サイン会は長蛇の列。
にこやかに対応してくれるお二人に、
幸せなコンサートの余韻をいただいたのでした♡


またナマ音コンサートがありますようにありますように!










'18Feb NAOTO2.png

                      (web上からお借りしました)














































nice!(11)  コメント(0) 

St. John’s Passion     [コンサートの記憶]

第126回定期演奏会 二大受難曲を聴くⅡ

J. S. バッハ:ヨハネ受難曲 BWV 245 第4稿
                   ~オペラシティコンサートホール


指揮:鈴木優人

ソプラノ:松井亜希
アルト:ロビン・ブレイズ
エヴァンゲリスト:ハンス・イェルク・マンメル
テノール:ザッカリー・ワイルダー
バス/イエス:加耒 徹
バス:ドミニク・ヴェルナー

合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン







デューラーの絵のように緻密な譜面が
優人さんの指揮で
魂を得たように
生き生きと動き出す!

二千年も昔に書かれたテキスト
三百年前にかかれた音楽
それなのに
なんと新鮮なことでしょう!
そして劇的なこと!
もうドキドキが止まらない。。




'18Feb BCJ2.JPG



鈴木雅明氏がバッハ・コレギウム・ジャパンを立ち上げたのは
優人さんが9才の時だったそうです。
バッハの音楽を子守歌のように聴いて育った少年が青年になり
BCJのアンサンブルの一員として活躍するようになったのは自然なこと。
そしてチェンバロやオルガンの演奏にとどまらず
指揮もするようになり
ついに、この日
BCJの定期演奏会での指揮者デビューとなったのです!


指揮だけでもスゴイのに、チェンバロの弾き振りですよ!
エヴァンゲリストのレチタティーヴォの伴奏をするのですが
これがやたらと沢山あります(凄~!
そして
いつもながら、優人さんの奏でるチェンバロの音色の美しいことといったら!
ことのほかステキだったのは
ペテロがイエスを裏切ってしまう場面。
鶏が鳴く様子をチェンバロで弾いた時のアルペジオ!
もう ゾクっとしましたよ。




BCJの管弦楽は一人一人が大変な技量の持ち主。
歌手も同じく、ソリスト集団のような合唱です。
どちらも少人数なのにパワーがあり
表情豊かな音楽を創り上げてゆきます。

そんな音楽家たちですから
優人さんの指揮に
打てば響くように反応し
すばらしいパフォーマンスが繰り広げられるのです!

それはまるで
コンサート形式のオペラのよう。

群衆の叫びに
イエスの静かな哀しみに
ピラトの温かい慈悲に
いつの間にか
深く心を寄せて聴いている。



だから
最後の合唱とコラールでは涙をこらえきれず。。


『Macht mir den Himmel auf und schließt die Hölle zu.   
  われに天国の扉を打ち開き 陰府の戸を閉ざすものなれば』

という結びのある合唱。
短調の、すがるような旋律が
静謐な祈りを歌い上げます。

それに続く、長調の温かく慈愛に満ちたコラールの終わりは

『Herr Jesu Christ, erhöre mich,Ich will dich preisen ewiglich !
  主イエス・キリストよ、わが祈りを聴きたまえ
  われは あなたを永遠にほめ讃えん』



これは第2稿で削除されてしまった、
「復活」を示唆する大切な部分(バッハは演奏の度に曲に手を入れていた)。
この日はそれを元通りにした、第4稿での演奏。






それまでも大きな身振りと息づかいで指揮をしていた優人さん、
最後のコラールでは とりわけ深く
そう、恐ろしいほどの集中力での指揮。
合唱も管弦楽も一体となり
音を紡ぐことに身も心も捧げる。

音楽は
高く 高く のぼっていく
それをかいた人がいる天の国へと。。





最後の響きが
彼方へと消えてゆく

夢から覚めるように
漸く手を降ろした指揮者は
初めは静かに
やがて
熱狂的となる祝福の拍手につつまれるのでした。。






'18Feb BCJ.jpg




遠い昔から現代へと
様々な演奏家や研究者によって伝えられてきた音楽。

バッハの作品も
その歴史のバトンを担ったのは
古くはメンデルスゾーン
最近ではアーノンクール。

今、ここに新しく
そのバトンを受け取って走り出した人がいる!

その瞬間を
見届けることが出来て

感動に心がふるえる。。。




































nice!(7)  コメント(0) 

MOZART        [歌にたくして]

エルヴィオ・ソーヌス 第8回演奏会
             ~東京オペラシティコンサートホール



指揮:青木洋也
ソプラノ:澤江衣里 ・隠岐彩夏
メゾソプラノ:輿石まりあ
テノール:中嶋克彦
バリトン:白岩洵

管弦楽:オーケストラ・シンポシオン

合唱:エルヴィオ・ソーヌス


(プログラム)
モーツァルト:Litanie(聖体の祝日のためのリタニエ)KV243
       Missa in c(ミサ曲ハ短調「大ミサ」)ベルニウス&ヴォルフ版(2016) KV427






さっと ひと筆書きでかかれたような音楽。
みずみずしく、あたたかく そして青春を駆け抜けるような爽快感!
「リタニエ」はモーツァルトが20才という若い日の作品。
けれど よく楽譜を読んでみると、実に巧妙につくられている事に気付く。
さすが天才!!

そして未完の大作「大ミサ」は
独唱の美しさもさることながら
合唱はその名にふさわしく、まさに荘厳な伽藍のよう。。



しかしモーツァルトは譜面がシンプルなだけに、演奏はとても難しい。


とにかく正確に音程をとりたい!
そのために考え出した練習方法を自分に課す。
似ていても微妙に違うパッセージを頭にたたきこんでいく。
そして言葉!
ラテン語の歌詞の意味を熟考し、自分の中に落とし込む。
(なんとレポート提出の課題もあるほど、指揮者はテキストにこだわりを持つ。)

そんなふうにして迎えた本番の日は
モーツァルトの誕生日の1月27日。



この美しいホールでリハーサルが始まる。

'18Janエルヴィオ1.jpg




どの作曲家も鍵盤のための曲以外に、さまざまな楽器の作品をかいている。
オーケストラと共に合唱を演奏する事で
それらを体験し、違った視点から鍵盤の作品を見ることが出来る。


さあ、今できることを全力でやり切った後は
指揮者の牽引力にまかせるのみ!

本番のテンションは限りなく高く
全身全霊で表現する音楽が
大聖堂のようなホールを渦巻き
天空へとのぼっていく!









'18Janエルヴィオ2.jpg



喝采の中、幸福な気持ちでいっぱいになる。
それは
モーツァルトの音楽を
聴いてくれた人、ひとりひとりに届けられたという充実感。。。
























nice!(11)  コメント(0) 

If Ye Love Me       [音のしずく]



大地は雪で閉ざされ


凍てつく川は氷の道となる






やがて

漆黒の夜空に

オリオンがのぼる



足もとに シリウスを従え

またたく星々を引き連れて。。
















天空から響く歌声は

強く 優しく 私をつつむ



この地上に

しっかり立っていられるのは

あなたが いつも

私を見ていてくれるから。。。











































nice!(9)  コメント(0)