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Kit ARMSTRONG      [コンサートの記憶]

キット・アームストロング  ピアノ・リサイタル
                 ~すみだトリフォニーホール 大ホール


(プログラム)
バード:ヒュー・アシュトンのグラウンド
スウェーリンク:我が青春は過ぎ去りし
ブル:ウォルシンガム変奏曲

J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988

(アンコール)
バード:オックスフォード伯爵の行進曲
リスト:クリスマスツリーより第9曲「夕べの鐘」


'17Aug Kit.jpg



少年のような、あどけない顔立ち。
姿勢良く、早足で登場すると
にこにこと親しみやすい笑顔を客席に向け おじぎをする。

しかし いったんピアノに向かうと
様子が一変する。

そこにいるのは まさに真の音楽家!




ウィリアム・バード、スウェーリンク そしてジョン・ブルは
ともに1500年代半ばに生まれた作曲家たち。
当然、彼らはチェンバロやオルガンで曲を作った。
それを どんなふうにピアノで弾くのか。
私の興味はそこにあったのだが
期待をはるかに超えた凄まじい演奏に
ただただ驚くばかり。

凄まじいというのは大げさに聞こえるかもしれないけれど
本当にすごかったのだ!

キットはポリフォニーの各声部を隅々まで把握していて
とても美しく、歌うように弾く。
それぞれの声部の音色を弾き分けるのが巧みで
全てのフレーズが それはそれは綺麗に聴こえてくる!

そして息を長く使うので、見通しの良い音楽がとても爽やか。
一点の曇りもない なめらかなガラスのように。

キットは数学の学位を持っているくらいだから
本当に頭が良いのだろう。
理知的な頭脳で分析された音楽の説得力は絶大だ。
ところが、頭の良い人の演奏は時によそよそしい事がある。
けれど キットの演奏は全く逆。

まるで いにしえの作曲家と交信しているかのよう。
そしてトランス状態に陥ったかと思うくらい
熱い、熱いパフォーマンスを繰り広げる!
ダイナミックに、情熱的に。
ああ なんて超絶なタッチだろう!



                     (以下の写真はweb上からお借りしました)

'17Aug Kit2.jpg





さあ、後半はゴルトベルク。

これも本当にさまざまな音色を使い分けて、素晴らしい演奏。
繰り返しなし、アタッカで次々に弾かれる変奏曲。
あ、これはカンタータ。
これはオルガン曲、そしてこれは協奏曲!
バッハの様々な作品を彷彿とさせる演奏に
心ときめかせて聴き入る。
愁いをおびた緩やかな曲。
躍動感という言葉を使うのも躊躇するほど闊達な曲。。

ほんとうに、キットの世界に惹き込まれて
会場は息をするのも忘れてしまったよう!
演奏者も聴衆も すごい集中力。

だから
曲の最後にキットが音の行方をあやすように鍵盤から手を離し
ゆっくりと膝に置くまで
会場は静寂につつまれていた。
ああ 何という幸せな瞬間!




'17Aug Kit3.jpg




キット・アームストロングはフランスの古い教会に住んでいて
そこで音楽活動をしているそうです。
いつか、そこで彼が弾くオルガンやチェンバロも聴いてみたいなあ。。


ほら またひとつ 夢がふえましたよ。




































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Life With You        [コンサートの記憶]

Salt(ソルト)こと塩谷哲さんのピアノを本当にひさしぶりに聴いた。
この前コンサートに行ったのは、いつだったろう?
思い出せないくらい前。。

'17Aug Salt.jpg



プログラムの1曲目はオーケストラだけの曲。
せっかくフルオケの配置になっていたのに、ここでピアノが登場するので全員退席。
小編成のアンサンブルで

ショスタコーヴィチ/ジャズ組曲 第1番

ピアノ、管楽器、マリンバの他にバンジョーとハワイアンギターが入って
なんだか昭和な雰囲気の劇伴みたいな曲w

さて、ピアノが中央に設置され
いよいよコンチェルト!フルオケです~。




チック・コリア/ラ・フィエスタ



イントロはピアノ・ソロ。
ころころと転がるような軽やかなフレーズ。
もう、これだけでSaltさんの世界!

次第にスペインの香りがハーモニーに混じり
そして一気にリズムが繰り出される。

躍動する音のひとつひとつに命が宿っているよう!
それらが一体となってグルーヴを生み出していく。

オーケストラが誘われるように
柔らかなハーモニーを奏でる。
旋法の中で弧を描いていた音楽が、メジャーに転調!
さあ、きた!
「フィエスタ」のメロディーだ。
Saltさんのピアノが爽やかに明るく踊る、踊る。。


豊かなオーケストレーションの素晴らしさ!
カスタネットが刻むリズムはフラメンコ。
情熱的な空気が渦巻くよう。

そしてSaltさんのインプロヴィゼーションのかっこよさ!
繰り広げられるタイトなパフォーマンスに
オケも触発され、パワー全開!
ピアノと一体となってエンディングへとなだれ込んでいく。。





「フィエスタ」はチック本人はもちろん、小曽根さんも演奏していますが
この日の演奏はチックとゲイリー・バートンがオケと共演したライブのバージョンを
Saltさんがさらに編曲したものだそうです。
この曲を掌握して指揮をしたアクセルロッドさんにも拍手を!



アンコールはSaltさんのソロで Life With You 

あたたかな、そして深いSaltさんの曲。
以前、何度もくり返し聴いた 大好きな曲。
心の深いところに寄り添ってくれる
Saltさんならではのアコード。




懐かしい思い出がよみがえり
涙・涙。。



      





























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O Salutaris           [音のしずく]



やわらかな笑顔

やさしい眼差し




でも

あなたは何も言わない


そして

私も何も言わない



お互いに知っているけれど

言葉にしてしまうと

こわれてしまうかもしれないから






聖堂の鐘

祈りの声



心をこめて歌う歌が

美しく響きますように



幼いころからの夢が

かないますように。。。



















O Salutaris from Messe a Trois Voix by Andre Caplet















































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