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Piano Solo Live         [コンサートの記憶]

小曽根真 ピアノ・ソロ・ライブ
           ~狛江エコルマホール

(セットリスト)
Inprovisation:M.Ozone
The Beginning :M.Ozone
Someday My Prince Will Come:F.Churchill
Gitanerias:E.Lecuona
Cubano Chant:R.Bryant
Time Thread:M.Ozone

Mazurka #24:F.Chopin
Prelude #2:A.Scriabin
My Witch's Blue:M.Ozone
Cyrstal Silence:C.Corea

(アンコール)
Valses Venezolanos :A.Lauro
Autumn Leaves:J.Kosma



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ゆっくりと 
ピアノの響きを確かめるように弾き始める
そして
コマ落としの映画のように
次々に現れては消える、さまざまな場面。。



整音の行き届いた楽器からインスパイアされたという即興演奏。
最初の音がショパンの舟歌の冒頭にそっくりだったので驚いたけれど
ショパンが豊かな倍音の響きを作品に込めたように
小曽根さんも同じ響きを聴いていたに違いない。


さて、以前にトリオで演奏されたタイトな曲の後
ほっとするような優しい音色で始められた「いつか王子さまが」。
軽やかなワルツは やがて豪華に!
通り一遍で終わらないのは、やはりピアノのせい?


キューバの作曲家E.Lecuonaがかいた"Gitanerias"は
先日のゴンサロ・ルバルカバとのデュエットの最終日に弾かれたもの。
ジプシー音楽のイメージというが
どことなくスパニッシュな香り。
小曽根さんが弾くラテン系のダンサブルな曲は最高!

キューバつながりて"Cubano Chant"。
ベースをガンガンきかせてノリノリ♬
これは小曽根さんがピアノを始めるきっかけになった曲。

そして"Time Thread”の穏やかなハーモニーが
この世のものとは思えないくらい
優しい音色でしっとりと奏でられる。。



ブレイクをはさんでクラシックを2曲。
というより、それらの曲をテーマにしたインプロヴィゼーション。

「ショパンは怒ってるでしょうか?」と
弾き終わった小曽根さんが言うくらいファンキーなマズルカ♬

次は20数年前にチック・コリアが「この曲いいよ!」と教えてくれたという
スクリャービンのプレリュード。

薄明かりの部屋
やわらかなビロードの上を
音の粒がころがる。。

これは
そう、ゴンサロ・ルバルカバとのデュエットで聴いた会話。
あの時
ふたりの言葉の重さは
重力に逆らって放物線を描き
宙に舞っていた。。

それが租借され 再び紡がれると
美しい陰影とともに 新しい命が宿される

それは
決して追憶や感傷ではなく。。


そんなふうに聴いていると
小曽根さんにとってゴンサロ・ルバルカバとの出会いが
どんなに素晴らしいものであったかがわかる。
内面をさらけ出して
まるでバトルのように繰り広げられたデュエットは
お互いを高めあう、至福の時間だったのでしょう。

この日は、その時の追想ではなく
さらなるステップとなっているのが聴けて
胸がいっぱいに。。




拍手を制するかのように弾き始められた"My Witch's Blue"
テーマのアルペジオがオソロシクなめらか!

音楽のタイムだけでなく
光と闇を表現するのに必要な技術を
小曽根さんは次々と手に入れる。
自分のイメージに向かって着実に進んでいく。
そんな、音楽に対する真摯な姿勢を見る度に
尊敬せずにはいられない!


最後は"Cyrstal Silence"
夢のような柔らかい音色が
ゆっくり、ゆっくりと奏でられる。

やがて刻みはじめられたリズムは
重い足どりのように進んでいく。
さらなる慟哭は
時空を引き裂くかのよう!

そうして
また
新しい夜明け

透き通った空気の中に
美しい夢のかけらが吸い込まれていく。。




ホールの、新しく生まれ変わったピアノにインスパイアされた
ダイナミックでいて繊細な、クラシカルな曲の後のアンコールは
ヴェネズエラのワルツ。
元はA.Lauroが作曲したギターの曲で、まるでフラメンコ。
なんてステキにカッコイイのだろう!


鳴り止まない拍手に応えて、もう1曲♬
「枯葉」が聴けたら、もう文句なしですねえ~。
しかも、とっても解りやすいアレンジw
みんなが大満足♡の幕切れでした!