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バビロンの川のほとりに      [コンサートの記憶]

バビロンの川のほとりに(北ドイツの合唱作品を集めて)
              ~日本福音ルーテル東京教会


(出演)

青木洋也/アルト
藤崎美苗・澤江衣里/ソプラノ
中嶋克彦/テノール
加耒 徹/バス

原田 陽・小池香織/ヴァイオリン
小池香織・鬼澤悠歌/ヴィオラ・ダ・ガンバ
角谷朋紀/ヴィオローネ
山縣万里/オルガン


(プログラム)

伝ブクステフーデ:マニフィカト
ブクステフーデ(1637~1707):7つのソナタより 変ロ長調op.1-4
ブクステフーデ:イエス様、わが喜び

ベルンハルト(1628~1692):主よ、今こそ あなたの僕を
プフレーガー(1635~1686):バビロンの川のほとりに
ヴェックマン(1616~1674):主がシオンの捕らわれ人を救ったとき
トゥンダー(1614~1667):主が家を建てないところで


'17Julyバビロン川1.jpg





心の一番深いところに ダイレクトに届く音

まるで光の矢のように
まっすぐに降りてきて

いつしか
透明な水のように
素直になった自分がいる。。

歌声と器楽は
綾織りのように彩り豊か
プログラムは
まるでひと綴りの物語

祈りと平和への思いが交錯した
幸せな時間に感謝。。




'17Julyバビロン川3.JPG


北ドイツのバロック時代、バッハよりひと世代前の作曲家たち。
ブクステフーデ以外は知らない名前だったけれど
どの曲も生き生きとしていて、優しさに満ちた作品ばかり。
この後をバッハが引き継いでいくのだろうという予感。
そして少しだけルネサンスの香りもして
なんだか
淡い初恋のような時間でした。


最初は、付点のリズムに乗って
明るくわきたつような曲から。
合唱と器楽全員での華やかな演奏。

次は器楽だけでソナタ。
可愛らしい音色のオルガンのオスティナート。
ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバは
即興しているように自由に歌う。
そして表情豊かな緩徐楽章とが交互に奏されると
童心に還ったようにワクワクする。

前半の最後は
演奏会形式のオペラを観るよう!
器楽、アリア、そして合唱と場面が転換され
信仰の言葉が紡がれていく。
小編成だからこそ出来る緻密な音楽に
我を忘れて聴き入ってしまう。



'17Julyバビロン川4b.jpg
               (この写真のみweb上からお借りしました)




それにしても、歌手たちの声の心地よさときたら!
ヴィヴラートを廃した歌唱のすばらしさ。
そして、カノンになり、ハーモニーになる時
互いの声質を引き立て合い、
この上なく ふくよかな響きを醸し出す。

そんな美しいベルンハルトの作品。

さあ 次が、この日の白眉!
演奏会のタイトルにもなっている「バビロンの川のほとりに」

下降する旋律が
涙を流すように 切々と語られる。
浮遊する悲しみと
そよぐ風が見えるような合唱曲。
空はどこまでも青く
川面はそれを映して穏やかに流れている。。



「この曲の歌詞は旧約聖書の「詩編」第137編の1-4節が採られている。
これはバビロンの国で捕虜となっているイスラエル人の歌で、
バビロンの川のほとりに座って、失った故郷エルサレムのシオンという丘を思い出して
涙を流しているという嘆きの歌である、
イスラエル人の歌は神にかかわる宗教歌なので、
その神から見捨てられ、捕虜に身を落としているのに
どうして神を賛美する歌を歌える気になるだろうかと語られる」
          (プログラム・ノートより)



そんな、打ちひしがれた物語は
最後の曲で救いの場面をむかえる。

「主がシオンの捕らわれ人をお救いになられたら」

空虚な心が喜びで満たされ
あたたかな腕に抱かれるように
幸せな幕切れとなる。




'17Julyバビロン川2.jpg





歌詞と音楽が見事に融合した作品たちが
語るように奏される。
そんな、豊かで味わい深い時間は
極上の幸福となって
いつまでも
心に
あたたかな余韻を残すのです。。

























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